May J. VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

■今回の新曲“Spread Love”は、一言で言うとどんな曲ですか?

May J. 「陽気で陽キャ」。(笑) 「もう一度みんなを繋げたい」って感じかな。Dark Popの時期の私はみんなが敵に見えていました。でもそれは自分が勝手にそう思い込んでいたものでした。なので、敵って思ってしまった瞬間にシャットダウンしたんですよね。本当はもっと繋がり合えたはずなのに、自分の勘違いで敵と思ってしまうのって、すごく悲しくてもったいないことだったなと思って、思考を変えました。「みんな家族だよ」って思うようにしたら、すごく楽しくなったんです。だから、人を見た目で判断したりすることって良くないなって思うんです。もう自分からオープンにして、「おいでよ!」って人になりたいです。

■BIG LOVEな感じですね。最近の音楽の流行はパーソナルに寄っている感じもしますから、2000年代の良い所を煮詰めたような印象もあります。

May J. そうだよね、実際に部屋で作っているっていうのもあるし。ビリー・アイリッシュとかも自分の部屋で作ったアルバムをヒットさせているし。両方あっていいと思うんですけど、でも今はコロナ禍も明けたし、「もう一度音楽でみんなと繋がり合いたい」っていう気持ちでした。

■新曲の中で特に気に入っている推しポイントはどこですか?

May J. ポイントはめっちゃあります。一番は「抜いた歌い方」ですね。これまでは流れで2~3回歌って、好きなところを選んで……って感じでやっていたんですけど、今回は7時間くらいかけて、「ここはビブラートいらないね」とか、「ここはしゃくった方がいいね」と、研究しながら1行ずつ細かく歌って録っていきました。

■だからこその冷静な爽やかさがあると思います。全部通して歌うと、どうしても後半に熱がこもりがちになりますから。

May J. そう。熱を込めて歌わないようにすると、サラっとした感じが伝わるし、カッコいいんですよ。でもラップのところは意外かなと思います。ちょっとシニカルに気取った感じでラップしているのは面白いんじゃないかな。

■特に伝えたい気持ちのこもったフレーズはどこですか?

May J. 「誰かが創り上げた 理想の世界は あなたの居場所じゃない」ってところは、すごく強い言葉だと思いました。でもやっぱり「互いに認め合うこと」がキーワードです。認め合えたら世界はどんなに変わるんだろう。「こうじゃなきゃいけない」、「ああじゃなきゃいけない」っていう考えを、みんなが一度フラットにして、自分の考えを人に押し付けないことが大事ですよね。押し付けることが人との隔たりを作ってしまうんじゃないかな。「あなたがそれでハッピーならそれでいい」っていう考えをみんなが持てれば、すごく幸せだなと思います。

■May J.さんの楽曲のメッセージ性の強さや社会問題への意識の強さは、昔から意識があったからこそのものなのでしょうか?

May J. いや、元々ニュースは全然見なかったです……。歌にしか興味が無くて、毎日ビヨンセのDVDを観ている人だったので、世間のことが全然わからない子でしたよ。(笑) でもSNSの時代が進んで、いろんなニュースを見始めると、「テレビで言っていることとなんか違うな?」って気づいたり、疑問を持つようになったんです。「誰かがこのサプリが良いって言っていたから飲む」じゃなくて、「じゃあ、そのサプリはなんで良いのか?」と、自分で調べることがすごく大事だなと思います。若い子たちは結構SNSとかでリアルな声を探したりしますよね。

■でもSNSにも誤情報は結構多いですけどね。

May J. だから自分でしっかり調べて、自分の責任でいろいろと決めないといけない時代だなって思います。

■2023年もいよいよ後半に入りましたが、年末までに楽しみなことはありますか?

May J. 新曲を今たくさん作っていて、2024年にはアルバムを出す予定です。ポジティブソングがたくさん詰まった作品になりそうです。

■めちゃくちゃ楽しみです。様々なことに挑戦してきた人生だと思うのですが、これからやりたいことってありますか?

May J. やり残したことはいっぱいありますよ。(笑) やっぱりコーチェラフェスに出たいですね。「日本代表」として世界でなにかをやりたいですよね。

■日常の面ではいかがですか?「犬に埋もれたい」とか、「バケツでアイス食べたい」とか。(笑)

May J. アイスは毎日食べたい。(笑) でもちゃんと抑えています。ポテトチップスもいっぱい食べたいし、ラーメンも食べたいし。食べたいものはいっぱいありますね……。今一番やりたいことは、友達みんなと会って「ウェ~イ!」ってやることですね。高校生の時とかって、何の用もないけど友達に電話したりしていましたよね。ああいうのが今は無くなっちゃったのがすごく寂しい。「とくに用は無いけど会う」みたいなことが恋しいです。今思うと無駄な時間なんですけどね。(笑)

■最後に、新曲を楽しみにしているファンの方たちにメッセージをお願いします。

May J. 多分、久々に太陽を浴びるような楽曲ができたんじゃないかなと思います。一緒にもう一度音楽で繋がり合える、そんなきっかけの曲になってくれたら嬉しいです。

■明るいMay J.の幕開けになりそうですね。アルバムも楽しみにしています。

Interview & Text:安藤さやか

PROFILE
日本、イラン、トルコ、ロシア、スペイン、イギリスのバックグラウンドを持ち、幼児期よりダンス、ピアノ、オペラを学び、作詞、作曲、ピアノの弾き語りをもこなす。圧倒的な歌唱力とパワフルかつ澄んだ繊細な歌声、そして前向きでポジティブなメッセージが共感を呼び、幅広い世代から支持を受けている。2006年ミニアルバム『ALL MY GIRLS』でメジャーデビュー。記録的な大ヒットで社会現象にもなった、2014年公開のディズニー映画「アナと雪の女王」の日本版主題歌(エンドソング)を担当。同年の第65回紅白歌合戦に初出場。2015年1月には自身初となる、日本武道館の単独公演を開催。
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RELEASE
『Spread Love』

デジタル配信シングル

ミュージックカード

Type-A
RZZ1-77810
¥600(tax in)

Type-B
RZZ1-77811
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Type-C
RZZ1-77812
¥600(tax in)

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8月27日 ON SALE