Natumi. VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

私の歌声でみんなの心をもっともっと引き込んでいく、そんな歌い手に成長していきたいです。

澤野弘之が楽曲をプロデュース、アニメ「境界戦機」第二部エンディングテーマ『pARTs』を歌い、CDデビューを飾ったNatumi.。現在、配信リリース中の彼女の最新曲『ラストノート』は、山﨑賢人が主演する日曜劇場ドラマ「アトムの童」の劇中使用曲となっている。同曲の魅力について、Natumi.に話を訊いた。

■Natumi.さんはデビュー以降、少しずつ、でも着実にライブ活動も行いだしましたね。

Natumi. まだまだ多くの本数をやれているわけではないですが、ちょっとずつライブ活動を始めています。ライブ活動はすごく刺激になっていいですね。

■前からライブ活動をしたいと言っていましたもんね。

Natumi. 私自身、いつかはライブを活動の中心にしたい気持ちがあるので、こうやってステージの上に立って歌えるというのはすごく楽しいし、その経験が自分の成長にも繋がっているなと感じています。

■最新配信シングルの『ラストノート』も、もうライブで歌っているんですよね?

Natumi. つい先日のライブから歌い始めました。“ラストノート”をライブで初披露した時、すごく緊張したのを覚えています。ライブを行う前は毎回緊張しているんですけど。(笑) “ラストノート”を聴くのを楽しみに足を運んでくださる方々もいるから、正直いうとプレッシャーを覚えながらの初披露にはなりました。でも気持ちを込めて歌えたので、思いが歌声を通してみなさんにしっかりと伝わったから良かったです。

■舞台の上で歌ってしまえば、緊張感も一気に飛んでいく形ですか?

Natumi. 歌い始めてしまえば…ですよね。(笑) その直前までの緊張が本当に強くって。私は前日まではまったく緊張しないんですけど、不思議とライブ当日、しかも会場に向かう途中で緊張し始めてしまって、それからずっとソワソワしてしまいます。会場の場所が遠いとますます緊張感が高まるという。(笑) でもみなさんを前にしたら、その緊張感も「スッ」となくなるんですよ。それは地元で歌っていた頃からそうで。ステージの上に立つと、気持ちがそのモードに「スッ」と入っていきます。

■“ラストノート”は、ドラマ「アトムの童」の劇中使用曲として生まれた楽曲ですね。ただこのドラマの主題歌は…?

Natumi. このドラマには、いわゆる主題歌はなくて、私が歌っている劇中使用曲の“ラストノート”が、いくつかの話数の中の劇中で使用されています。ありがたいことに本当に印象深い場面で“ラストノート”を使ってくださっているんです。それが嬉しくって。

■この曲の歌詞に綴られた思いについても聞かせてください。

Natumi. 山﨑賢人さんが演じる主人公の安積那由他と重なる思いが見えて、岸井ゆきのさんが演じる富永海の心情と寄り添う内容が記されています。実際に歌入れする前にも、ドラマの制作の方から物語の流れを伺って、第一話の台本も読ませていただき、私なりに物語の世界観や登場人物たちの心情を掴んだ上で歌いました。ただ、私も物語の最後までのストーリーを理解して歌ったわけではないので、今はドラマを観ながら、歌詞に綴られた思いと重ね合わせて、毎回の放送を楽しんでいます。嬉しいのが、“ラストノート”の歌詞に記された気持ちが、私自身の心情に重なる面もたくさんあることなんです。芯を持った自分の気持ちを胸に、現状に負けることなく未来へ向かっていく気持ちは、ドラマの内容や登場人物たちの気持ちにリンクする面であるのと同時に、今の私自身に重なる思いでもあって。歌う時も、ドラマの世界観はもちろん。私自身の心情とも気持ちを重ねながら歌えたのも良かったです。

■Natumi.さんのデビュー曲が壮大なバラードの“pARTs”で、今回の“ラストノート”もバラードソングですね。2曲続けてバラードのリリースとなりましたが、確かNatumi.さんはアップテンポの楽曲が好きで、得意だと言っていましたよね?そこではなく、バラード曲を求められることについては、どんな気持ちでしょうか?

Natumi. 2曲連続でバラードを歌ったことから、“pARTs”を通して私のことを知ってくださった方々には、「Natumi.=バラードシンガー」という印象も定着しています。もちろん、今もアップテンポの楽曲を歌うのは好きですけど、私の歌声にバラードが似合うと周りの方々が判断してくださったからこそ、私の歌声が活きるバラード曲を2作続けて歌わせてくださったわけですし、バラードを歌う私のことが好きで支持してくださる方々が増えているのは素直に嬉しいです。私自身も2曲続けて歌った経験や、ライブで歌う度に、どんどんバラードの魅力に惹かれています。同時に私の歌の表現の幅を広げる形にも繋がったので、その面でも嬉しい機会になりました。もちろん今後アップテンポの楽曲を歌う機会が巡ってきた時には、その姿のNatumi.も好きになってもらえたら嬉しいと思っています。

■バラードを歌い続けることで、Natumi.さん自身もバラードに魅了されているんですね。

Natumi. そうですね。私自身“pARTs”を歌ったことで、感情を込めて歌うなどの表現面でいろいろと学ぶことがあったし、表現の幅を広げてくれる経験にもなりました。何より私の新しい魅力を発見できたことが、シンガーNatumi.としての強みにも繋がったなと感じています。それに今はバラードを歌うNatumi.が好きで、私のファンになってくださったという方たちが本当に多いんです。その期待にも応えつつ、いつかアップテンポの楽曲を歌った時には、「アップテンポの曲を歌うNatumi.の歌声もいいよね」と言ってもらえるようになりたいです。

■同じバラードでも“pARTs”と“ラストノート”では表情が異なります。Natumi.さんはその辺をどのように受け止めていますか?

Natumi. “pARTs”は楽曲の音数も多く、歌いあげる声を魅力にした壮大なミディアムテンポのバラードでした。だけど“ラストノート”は、ピアノの演奏を背景に歌うシンプルな曲で、どっぷりと歌声に浸れるバラードになっています。同じバラード曲でも曲調が異なるし、歌い方にも違いが出ています。ただ“pARTs”でしっかりとバラードに向き合えた経験が、今回の“ラストノート”にも反映されたのは間違いないです。今回の“ラストノート”を歌ってみて気づいたのが、シンプルな演奏の上で歌う曲だからこそ、あまり感情的になりすぎてはいけないということでした。

■そうなんですね。それは気になります。

Natumi. 歌う上で感情を込めるのはもちろん大事なことですけど、歌詞の気持ちへ寄り添い過ぎると、揺れ動く感情を通して歌声に強弱が生まれることから、声を張った時は良いのですが、ときに声がか弱くなるんです。もちろん感情としては正解でも、耳にすると歌声や歌詞が聴こえづらくなってしまって。だからあまり感情を込め過ぎないようにと、そこは客観的な視点も持ちながら歌いました。その分、最後のサビは未来へ向けた気持ちを出している内容だからこそ、より力強く歌うことを心がけました。そういうところにも注目して聴いていただけたら嬉しいです。

■改めてそこに着目しながら聴いてみますね。

Natumi. あと、“ラストノート”はサビから始まり、一番へと続いていくわけですけど、ドラマの展開を邪魔するのではなく、そこへいかに寄り添えるかも心がけながら歌いました。そのために私なりに歌声の表情や声色をどうするのかを考えた上で歌ったので、そこにも注目してください。