長い人生の中でも、今一番頑張らないと。
2021年11月にメジャーデビューした5人組ダンスボーカルグループ、M!LKがニューシングル『奇跡が空に恋を響かせた』をリリース。メジャー2作目となる今作は、ドラマ「僕の大好きな妻!」オープニングテーマに抜擢。彼らにとって初のドラマタイアップ曲となっている。爽やかな夏のラブソングを表題曲に据えた一方、カップリング曲の“シアワシェイク”は世界中の幸福を表す言語が入った歌詞がキャッチーでポップな楽曲だ。そして“最愛”は大人びたラブソングで、表題曲からは趣向を変えた楽曲が楽しめる。本稿では、佐野勇斗、塩﨑太智、曽野舜太、山中柔太朗、吉田仁人、メンバー5人に、楽曲に抱く思いや勢いのあるグループの現在、そして9月から始まるM!LK史上最大規模のツアーへの思いを訊いた。
■メジャーデビューから1年弱というところですが、今のグループの空気感などはどうですか?
佐野 メジャーデビューさせていただいて、関わってくださるチームの仲間が増えてから、いろんな新しい考えとかも学ぶことができました。僕らとしてもやる気をかき立てられましたし、焦りとはまたちょっと違うんですけど、より一層「今だぞ!今が頑張る時だ」っていう、長い人生の中でも今一番頑張らないとっていうのを再認識できている感じがします。メジャーデビューして1年経っていないんですけど、すごく前進している気がしますし、目標にしているドームツアーにも一歩ずつ近づいていっている実感があるので、日々きつい時もありますけど、目標があることで、そこに向けて走れているなっていう感覚です。
■今回の新曲“奇跡が空に恋を響かせた”は、ドラマ「僕の大好きな妻!」のタイアップ曲です。ドラマタイアップは初ということですが、決まった時の感想はいかがでしたか?
吉田 僕らの事務所の先輩でもある、百田夏菜子さんが主演のドラマのオープニングテーマを務めさせていただけるのは、すごく光栄だなと思いました。「ザ・夏」っていう感じの曲ですけど、歌詞を見たらすごくラブソング的な感じで歌っていたりもするので、このドラマをより一層色づけるものになれたらいいなっていう思いです。やっぱりM!LKを知らない方たちにも届ける場所があるっていうのは、すごくいいことだなって思うので、M!LKの曲としてという意味でも、この曲がいろんな方たちに聴いていただけて、「好きだな」って言ってもらえたら嬉しいですね。
塩﨑 今回はこうやってテレビのタイアップを組んでいただいて、すごいありがたいなっていう気持ちです。M!LKとしてはまだヒット曲を出せていなくて、「早くヒット曲を出したい」っていうのはみんなで話しているので、その一歩を踏みだせたのかなって感じて、僕は嬉しかったです。
■ドラマはご覧になりましたか?
山中 見ました。オープニングテーマにで流れるのってなんか新しいですよね。主題歌が最後に流れるっていうのはありますけど、最初に流れるのってあまりない気がして。ぴったりだなって思いますし、最初に流れるっていうのもあって、耳に残るのかなとも思いますし。「ドラマに合っている」って言ってくださる方も多いので嬉しいです。
曽野 このオープニングテーマがかかったら「僕の大好きな妻!」が始まるんだっていうきっかけのスイッチになっているのが、すごい嬉しいなと思っていて。「自分たちの曲がまさかテレビドラマに使われるなんて」っていう意味でも嬉しいですね。
■楽曲を初めて聴いた時の印象はいかがでしたか?
曽野 前奏のピアノっぽいフレーズを聴いた時に、すごく心地いいなと思って。最近の曲って前奏がなかったり、いきなりサビがくるパターンをよく聴くんですけど、たっぷり前奏を使って、心に海を広げる感じがして、すごい良かったです。
吉田 でもまずタイトルが気になって。今まで “Ribbon”、“HIKARI”ときて、今回は“奇跡が空に恋を響かせた”だし。こういうタイトルって中々ないなと。まぁ僕らは“コーヒーが飲めません”から始まっていますから、それと比べるとあれなんですけど……。(笑) すごくタイトルに儚さがあって、気になる曲だったっていうのはあります。歌詞も弾けている感じもあるんですけど、すごく感情的な部分もあって。読めば読むだけ感じるものがある歌詞だなと思いましたし、すごく良い曲だなって。「M!LKの大人っぽい夏だな」って思います。
佐野 僕的には、今回は激しい歌が来ると思ったんですよ、夏だから。だからこういう曲で意外でした。
■やんちゃな夏というよりは、大人っぽい夏ですよね。この曲でお気に入りのポイントを挙げるとしたらどこですか?
山中 2サビ前のドラムの音なんですけど、1サビと2サビで入り方が違うんですよ。2番は一瞬のブレイクというか、ドラムの音が入ってから2サビに入るんですけど、そこが気持ちよくて自分的にすごい好きですね。
塩崎 僕はイントロから佐野さんの「真っ青な世界に眩しく描かれたストーリー」の入りのところがずっと好きで。そこの箇所が本当に一番好きなんです。めっちゃ綺麗な青空にめっちゃ綺麗な海が広がる感じがして、それこそ佐野さんの声もぴったりで、イメージ通りなんです。ここは本当に聴いていて気持ちいいですね。
佐野 僕はDメロの「恋と名付けるには あまりに強くて」っていうところで、誰かを好きになることを恋するって言うけど、そんな生半可なものじゃないというか。それだけ強く思っているんだなっていうのが、「確かに恋っていう言葉ではひとまとめにしづらいよな」と思って。「そのくらい心が激動しているのかな」っていうのを、いつも歌いながら考えています。
曽野 僕はさっき言った前奏が好きなんですけど、歌詞で言うと、一番最後の「君の全ては僕の全てだから」っていうところですかね。歌詞に音の爽やか感が合わさった時のちょうど良さというか、うっとうしくないけど男っぽさもあるっていう。そのバランスがすごく好きです。
吉田 僕は「星花火」ですね。「星花火」っていう歌詞って、可愛さもあり、お洒落さもあるみたいな感じだなと思って。沖縄でMVを撮ったんですけど、その時に夜に海岸で花火をやらせてもらって。空を見たらめっちゃ星が綺麗だったんです。沖縄だし街灯もそんなになくて。MVを撮った場所で空の星と花火が見られて、より鮮明に情景が浮かぶシーンになりましたね。思い出しながら歌えるのですごく好きです。
■カップリング曲の“シアワシェイク”は元気な応援ソングです。様々な言語が歌詞にありますが、最初に歌詞を見た時はどういった感想を抱きましたか?
佐野 衝撃でしたよ。初めは「文字化けしてるのかな?」と思って。(笑)
塩﨑 自分はメンバーの中で一番活舌が悪いんですよ……。なのに一番難しい「ハミンギャ」っていうところを歌っていて。
吉田 これ知ってます?一応仮に録ったっていう話。
塩﨑 え?
佐野 歌えないかもしれないから?
吉田 そう。「一応歌ってみてもらっていい?」って言われてから、録ったっていう。
佐野 保険かけられてるじゃん。(笑)
塩﨑 でも本当に歌えなかったんです。今回のシングルで一番苦戦しました。
山中 確かに難しいもんね。
■読むのも難しいんですけど、それを歌に乗せるのも難しそうですよね。歌詞の意味はみなさんで調べたんですか?
佐野 いや、送られてきました。「いろんな国の幸せです」って言われて。
塩﨑 すごいよね、これ。ハッピーが駆け抜けていく曲です。
佐野 ある意味M!LKっぽいですね。
山中 早くライブでやりたい。
吉田 みんなに覚えてもらいやすいように、サビの歌詞も同じなので、みんなで盛り上がれそうですよね。
佐野 太ちゃんの「エンジョイラブリー」のところが楽しみですね。(笑)
塩﨑 それこそ、その部分も17回くらい録ったんです。
佐野 マジ!?
塩﨑 どこかのメイキングに入るかわからないですけど、一応動画も撮ってくれていたんですよ。いろんなニュアンスのバージョンを撮った中からこれが選ばれたんです。メジャーデビューしてから、今までのM!LKっぽい曲ってまだできていなかったので、今までのM!LK感というか、楽しい系の曲がまた1曲新たに出せて嬉しいです。