高嶺のなでしこ VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

高嶺のなでしこは本当に十人十色。

2022年8月にJDOLオーディションを経て結成、TIFのステージにてお披露目された10人組アイドルグループ、高嶺のなでしこ。元ラストアイドルのメンバーが3人在籍していることで話題となった他、サウンドプロデュースをクリエイターユニットのHoneyWorksが務めるなど、結成当初から注目を集めている。HoneyWorksの大ヒット曲“可愛くてごめん”を公式カバーしたMVは、公開から3ヵ月で再生回数を600万回まで伸ばし、同楽曲のダンスプラクティス動画も100万回を越えるなど、今勢いのあるグループだ。
今回はそんな高嶺のなでしこのメンバー、松本ももな、日向端ひな、橋本桃呼、星谷美来、城月菜央、春野莉々、籾山ひめり、東山恵里沙、葉月紗蘭、涼海すう、10人にインタビューを決行。活動に対する思いやこれまでリリースしてきた楽曲について、たっぷりと語ってもらった。

■昨年の8月にデビューしてから半年と少しが経ちましたが、メンバーの関係性やご自身の活動に対する思いに変化はありますか?

橋本 10人のうち7人がオーディション組で、ここ3人(籾山、松本、橋本)が元ラストアイドルなんですけど、最初はちょっとぎこちない感じもあって。でもフラットにやっていきたいと思っていたので、みんなタメ口で喋るようにしたり、わいわい和気あいあいとやらせてもらっています。

星谷 そもそもステージデビューがTIFという大舞台で、2年後に武道館に立つ目標があったり、メンバーでも叶えたいことや、やりたいことをいくつも挙げているんです。今はそれに向かってやれることを全力でやっていって、新規のファンも獲得していきたいなと思っています。スピード感重視で頑張っていきたいです。

■MVやダンスプラクティス動画を見ていても、デビューしてからの伸び率をすごく感じるので、スピード感重視というのも納得です。籾山さんはキャプテンとしてグループ全体を見ている立場ですが、メンバーの成長をどう捉えていますか?

籾山 私は(涼海)すうちゃんくらいの時からアイドルをやっているんですけど、みんな吸収力が速すぎると感じていて。ダンスプラクティスも、正直「もう撮るの?」って思っていたんです。でもみんな完璧にこなせるくらいできているし、私たち3人が先にアイドルをやっていたのに、すぐに追いつかれちゃうなと思って……。私たちも日々刺激をもらっています。

■最近リリースされた楽曲についても触れていきたいと思います。HoneyWorksが手がける楽曲 ”可愛くてごめん”の公式カバー動画は、現在600万回再生を越える大反響ですね。

松本 カバーさせていただく前からすごく好きな曲だったので、カバーできると聞いた時はすごく嬉しくて。でも歌ってみると「Chu!」とか「可愛くてごめん」とか、意外と裏声を使うので難しかったです。でもライブではファンの方も一緒に振りを踊ってくれたりもして、歌っていても踊っていても楽しい曲だなと思います。

春野 私が今まで歌ってきた曲って、カッコいい曲とか、声を張る曲が多くて。“可愛くてごめん”みたいな可愛い曲の歌い方が初めはわからなかったんです。でもレコーディングの時にHoneyWorksさんにいろいろと教えてもらって、また新たな歌い方を知れたので良かったです。

■“可愛くてごめん”のMVは、可愛らしい衣装であったり、小物も散りばめられていたりと見どころも多いですが、特に「この部分が好き!」というポイントはありますか?

涼海 MVで着ている服装がみんな違うんですけど、それぞれが持ち寄ったものなんです。それぞれのメンバーらしさがすごく出ていますし、本当にみんな自分をプロデュースするのが上手だなと思いました。そういうところも魅力かなと思います。

日向端 途中でパジャマから私服に変わるんですけど、それも女の子らしくて可愛いなと思います。パジャマってあまり普段は見られない一面ですし、それが見られるのも特別感があっていいなって。

涼海 あとは机の上にある可愛い小物やキラキラしたものも、ほとんどがメンバーが持ってきたものなんです。

■意外なものを持ってきた方とかはいなかったですか?

籾山 私たちのスペシャルサポーターを務めている村重杏奈さんが写真集を出されたんですけど、花びらとかで雰囲気を出しつつ、その写真集を置いておきました。(笑) 

■(笑) 東山さんはMVの撮影はいかがでしたか?

東山 結構自由度が高い撮影だったんです。メンバーが自分で考えて可愛い仕草をすることも多くて、リップシンクの時に口を動かすだけじゃなくて、スカートを揺らしてみようとか、髪を耳掛けをしてみようとか、自由に考えながらいろいろと試す撮影でした。難しかったんですけど、メンバーのみんなを見ながら可愛い仕草ができるように頑張りました。メンバーみんなすごいなって思いましたね。

■デビュー曲の“アンチファン”から“可愛くてごめん”、最近では“女の子は強い”まで、MVも何作か公開されていますが、回数を重ねるごとにご自身の成長を実感することもありますか?

葉月 “アンチファン”のMVを撮らせていただいた時は、自分では表情を付けているつもりでも全然出ていなかったり、大きく動いてるつもりでも全然動けていなかったりということがすごくあったんです。やっている時はそれが自分でも分からなくて、MVの完成を見た時に「私なんでここにいるの?」っていうくらい。(笑) でも最近はちょっと気にするようにして、「この表情をする時は、こういう仕草をしたらよりそう思っているように見えるかな」と、ちゃんと考えながら動くことができるようになってきたのかなと思います。

橋本 私はラストアイドルにいた時は、MVでリップシンクをすることも少なかったので、そこまで経験があったわけでもなかったんです。でも高嶺のなでしこはすごく個人を映し出してくれたり、尊重してくれるグループなので、“アンチファン”の時からリップシンクもすごくあって。どんどん7人も成長していってるし、みんなの表情とか、表現の幅がどんどん広がっているのがMVを観れば分かると思います。

春野 “アンチファン”の時に、一番最初に撮ったのが(橋本)桃呼ちゃんと私のリップシンクだったんですけど、桃呼ちゃん、上手すぎたんです。(笑) 私は本当にどうやったらいいのか分からなくて、ずっと悩みながらやっていました。でも出来上がったのを見て、メンバーがどうしているのかを見ることで、自分の表現の幅も広がっていくのがすごく楽しくて。もっといろいろな表現を見つけたいなと思います。

■今リリースしている曲や、ライブで披露している曲、カバー曲の中で、みなさん特に気に入っている曲や、思い出に残っている曲はありますか?

橋本 ライブでまだ3回しかやっていない曲で、まだ配信もされていない曲なんですけど、“美しく生きろ”という曲が私はすごく好きで。ラストアイドルの時に“青春トレイン”とか、難易度の高い曲を振り付けしてくれたakaneさんが振り付けを担当してくださった曲なんです。ライブでもすごく映えますし、歌詞に「高嶺のなでしこ」と入っているので、高嶺のなでしこを代表する曲になっていくんじゃないかと思います。

籾山 私も一番好きなのは“美しく生きろ”です。出だしを私が歌わせていただいているんですけど、そのままメンバーに繋いでいかなきゃいけないので、すごく気合が入りますね。私は結構声がハスキーなので、可愛い声があまり得意ではなくて。でも“美しく生きろ”は声を張り上げる曲なので、歌っていてもすごく楽しいです。ダンスもすごく難しくて、表情を作っている暇もほとんどないんですけど、ファンの方たちも一緒に全力で踊ってくれますし、最近は声出しができるライブも多くなってきているので、ファンの方たちとの掛け合いもできて好きな曲です。

松本 私は“女の子は強い”です。ザ・HoneyWorksという曲調ですごく好きです。私はこの曲では出だしを歌わせていただいていて、ライブではいつも緊張しちゃうんですけど、ファンの方も一緒に盛り上がってくれたり、間奏でコールを入れてくれたりするので一番好きな曲です。

■ストーリー調のMVでは松本さんが主人公役を務めていましたね。撮影はいかがでしたか?

籾山 撮影の順番がバラバラで、最初に泣くシーンを撮影して、その後にツインテールにして、一度降ろして、またツインテールにしてみたいな感じだったんだよね。

橋本 しかも泣くのも目薬とかじゃなくて本当に本人の涙で。

籾山 「あ、泣けてきた!」とか言ってたね。(笑)

一同 (笑)

橋本 ドヤ顔してたよね!(笑)

松本 カメラが回っていたので、緊張して泣けないかなと思っていたんですけど、本当に悲しいことを思い浮かべて集中していたら、意外とぽろって泣けました。

春野 私もMVで言うなら“女の子は強い”が好きです。私は男の子役をやらせてもらったんです。そのMVを公開したのがクリスマスのイベントの時で、スクリーンに映し出す形でMVを公開したんですけど、見ている人たちは私が男の子役をやっていることを知らないので、みんなが気づいているのか、気づいていないのかわからない状況がすごく楽しかったんですよね。(笑) 
■春野さんはMVの撮影で印象に残ってることはありますか?

春野 空想シーンみたいなところで、(松本)ももなんとギターを弾くシーンがあったんですけど、その時にももなんがすごく愛おしそうな目で私を見つめてきて……。やられそうになりながら撮影していました。(笑)

松本 私も本当に照れちゃって。イヤホンを片方もらうシーンがあったんですけど、その時にガチ照れしちゃって……。恥ずかしくて目が合わせられなかったです。(笑)

春野 周りも見ているし、すごい大変なんだろうなって。(笑)

■(笑) 城月さんは特に好きな曲はありますか?

城月 私も“美しく生きろ”が一番好きです。スピード感のあるカッコいいダンスを踊れるのは嬉しいし、歌も全力で歌えるところがとても嬉しくて。あとは歌詞がすごく自分にリンクしていると思える歌詞なんです。楽曲をもらった時はずっと大泣きしていました。(笑) そういう部分も含めて、自分たちの、高嶺のなでしこの楽曲だなって思える曲です。

■特に刺さった歌詞などはありますか?

城月 自分が歌っているところの歌詞ですね。オーディションを受けていた時の感情を思い出すというか、「信じていい、覚悟が違うんだ」っていう歌詞なんですけど、自分はその一言だけで泣けてきます。

葉月 私はカバーさせていただいた“乙女どもよ。”が印象的で。初めて歌い出しを担当させてもらった曲なんです。あと、初めて最後のサビで真ん中に立たせてもらったり、一番最後の歌詞を歌わせてもらったりもして。レコーディングでも感情の表し方がすごく難しくて、家で泣きながら練習しました。もっともっと頑張ろうと思った曲です。

涼海 私は“ユメムスビ”が一番好きです。オーディションの時に課題曲として作られた曲で、すごく勇気をもらえる曲なんです。ライブの時にはメンバーとグータッチをする振りがあるんですけど、そこでメンバーとめっちゃ目が合うのが嬉しくて。ファンの人たちも隣のお客さん同士でグータッチをしていて、みんなで仲良くなる感じがして好きな曲です。あと、ももなんと手を繋いで回る瞬間があるんですけど、その時に何回かももなんが話しかけてきてくれたことがあったんです。

一同 (笑)

涼海 たまに聞こえない時もあるんですけど、本当に楽しいし、嬉しいなって思います。(笑)

■松本さん、話しかけるというのはどういう……?

松本 「可愛いね!」って。(笑)

一同 (笑)

籾山 怖いよ!(笑) ここにすうちゃんのファンがいた。(笑)

涼海 でも私はすごく嬉しいので!ただ、初めて「可愛いね」って言われた時はマジで反応できなくて……。「無視したみたいになっちゃった……」って焦っていました。(笑)

松本 ずっと目が合っているから、「可愛いね!」って言いたくなっちゃって。思わず言っちゃいました。(笑)

星谷 私は“可愛くてごめん”が特に好きな1曲です。初めて歌い出しやダブルセンターを務めさせてもらった曲で。サビの振り付けも真似しやすいので、ライブ中でもファンの方たちが真似してくださるんです。コールももちろん嬉しいんですけど、同じ振りを同じ空間で一緒に作れるというのが嬉しくて、すごく思い出に残っています。

■一体感も生まれそうですね。

星谷 そうなんです。あと、MVのコメント欄もすごくグローバル化してきていて。(笑) 日本人以外の方たちもたくさんコメントしてくださったり、インスタでもいろんな曲を紹介している外国の方が、高嶺のなでしこバージョンの“可愛くてごめん”を紹介してくださっていたり。海外にも「高嶺のなでしこが気になっている」と言ってくださる方がいるので、いつか海外でライブもやりたいなって思います。

東山 私は高嶺のなでしこの初めてのユニット曲“私は怪物”が大好きです。ユニット曲なので、今まで10人だったのが一気に5人になるので、1人1人が出すエネルギーが多くないと、みなさんに楽しんでいただけないんじゃないかって思って、初めはすごく不安だったんです。一緒に歌う4人のメンバーが本当にすごいので、メンバーのステージとかレッスン動画を見返して、自分とのちょっとした違いを見つけて直してみたりして。そういう小さいことでこんなに変わってくるんだなと学ばせてもらった楽曲です。

日向端 私はこの前カバーさせていただいた”男の子の目的は何?”という曲があるんですけど、この曲はいつもとは少し違ってK-⁠POP寄りのダンス曲なんです。私は元々K-⁠POPがすごく好きなので、この曲の振りもすごく気に入っていて。この前ダンスプラクティス動画を撮ったんですけど、衣装も普段の可愛らしい感じとは違って、カッコいい感じになっていて。でも歌はかわいい曲なので、そのギャップがとても好きです。