わーすた VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

■やっぱりハッピーエンドがいいですよね。(笑) 今作の“夏恋ジレンマ”のレコーディングで気を付けた点や、苦戦した点はありましたか?

廣川 私はこの曲の導入の1行目を歌っていいるんですけど、この曲は結構ストーリー仕立てなので、ちゃんと歌詞が入ってくるような感じで歌いたいなと思って、物語の始まりをイメージしましたね。そこはすごく意識して歌いました。 

小玉 私は、今の奈々聖が歌っているフレーズと同じ、2番のところの歌詞を歌っているんですけど、1番の歌詞と、2番の歌詞の「まだ 君の知らない秘密」って、意味がちょっと違っていて、最初の方はさりげなく続いている二人のことで、2番は自分のことを話しているので、その部分の気持ちの違いをしっかりと表現できるように気をつけて歌いました。

三品 私がサビの最後の方で歌っている「あとちょっとこのままで」というフレーズがあるんですけど、それが3回出てくるんですが、3回とも置き方を気にして歌い分けているので、そこは頑張ったので、ぜひその違いに気をつけて聴いてみてください。

松田 私の2番のソロパートで「ねぇ 君を好きになってから 自分自身も好きになったの 心做しか 君もちょっと優しくなったよね 勘違い?」のところなんですけど、「心做しか 君もちょっと優しくなったよね」の部分は瑠香も一緒に歌っているんですけど、シンプルにそのフレーズが長すぎて、ブレスをしっかりとってもアップアップしちゃうくらいなので、レコーディングでもすごく苦労しました。ライブでもいつもそこは頑張っています。最後の「勘違い?」のところを勢いで強めに出せば声は出るんですけど、そこは強くしたくなくて。ニュアンスを大切にしたいところなので、可愛く歌えるように頑張っています。

■今作のMVも拝見させていただきましたが、MVの見どころや注目ポイントを教えてください。

廣川 このMVもストーリー仕立てになっていて、4人の関係性がそれぞれ見えるのがすごく面白い作りになっています。あんまりこういうMVはないと思うので、見ていても面白いと思います。

小玉 今回のMVは4人それぞれが誰かを好きという設定になっていて、向いている方向の矢印がポイントで、みんな目線の動かし方とかでそれを表現しているんです。私は美里を好きな設定だったんですけど、みんなその好きな人を見る時の顔がめっちゃ可愛いんです。(笑) そういう新しい顔が見れたのが新鮮でめっちゃ嬉しかったです。

三品 今回はダンスシーンの画がめちゃくちゃ綺麗ですごく気に入っていて、開けた空と青い海がめっちゃいいと思います。そこが見どころです。

松田 今回のMVは夏らしさ全開で、海ももちろんなんですけど、持っている小物とか、ドリンクとかでも、いろいろなところで夏を感じられると思うので、たくさん観てほしいなと思います。

■ちなみにMV撮影でのハプニングや裏話があったら教えてください。

廣川 MV撮影が終わって、メイクを取る人は取ってから帰るんですけど、それで美里がメイクを取ろうと思って椅子に座ったら、ちょうど控室で借りていた海の家で飼っているらしい猫ちゃんの水が下に置いてあって、美里がそこに片足を突っ込んだというハプニングがありました。(笑)

松田 びっくりしたよ!「猫ちゃん水飲めなくなっちゃってゴメンね!」って思いました。(笑)

三品 4人で寝転がっているシーンがあるんですけど、そのシーンはガチで寝ました。(笑) 結構朝早くからの撮影だったし、踊ったりもした後の撮影だったので、本当に寝ちゃいましたね。(笑)

廣川 私も本気で寝ちゃった!(笑) 

三品 そのシーンは梨々華と美里は役割があったんですけど、私と奈々聖はただそこにいるだけで良かったからつい寝ちゃったよね。気づいたらそのシーンの撮影が終わっていました。(笑)

松田 実は私もそのシーンで寝ちゃっていて、途中で起こされました。口がどんどん空いてきちゃっていたみたいで……。(笑)

小玉 私が美里を好きな設定だったので、私が好きな人の寝顔を見るシーンだったのに、一回目は美里の口が空いていて、「あれ?好きな人の寝顔これで大丈夫なのかな?」と思っていたら、ちゃんと後で指摘されていましたね。(笑)

■続いてカップリング曲についてもお話を聞かせてください。カップリング曲の“君とtea for two♡”は、すごく可愛らしい恋の曲でしたが、この曲の聴きどころも教えてください。

松田 この曲のスピード感というか、パートパートで時の流れが変わっている感じが大好きで、音の緩急もあって、淡々と歌っているところもあれば、ゆっくりと歌うところもあって。あとはこの曲はレトロさもあって、言葉の使い方とかも綺麗めのフォントの文字で見たくなる感じというか、「カフェラテ」とかの言葉から、カフェの情景が思い浮かぶのもいいなと思いました。

三品 みんなの歌っている声色というか、雰囲気がこの曲にすごくマッチしていて、すごく可愛くていいなと思いました。かなり聴き心地もいい曲になったと思います。

廣川 この曲は歌詞がめちゃくちゃ可愛いなと思って。すごくレトロ感を感じられるようなひとつひとつの単語とか、一個一個置くような歌い方のところとか、台詞っぽい言い方をするところとか、全部がすごく可愛い感じになっているのがいいなと思います。全部に♡マークが付くようなあざとい感じもすごくいいなと思いました。(笑)

小玉 この曲を聴くと、本当にティータイムをしているような感じで、ホッと一息できるような感じが好きです。疲れた時とか、ホッとしたい時にすごくぴったりな曲だと思います。

■ですよね。アンニュイな昼下がりみたいなオシャレな曲で僕もすごく好きです。この曲の歌い方で気をつけた点や工夫した点はありますか?

松田 私が歌っている「待ちぼうけにありがちなカフェラテ」とかは、初めて聴くようなメロディですごく難しくて。レコーディングの後に「ちょっと上手く歌えなかったかもしれないです……」と言ったのですが、「変態メロなのでしょうがないです。そういうメロなので全然大丈夫でしたよ」と言われて。(笑) またひとつ成長できた気がしました。でも難しかったです。(笑)

三品 この曲は言葉の切り方が大事で、ゆったりしているんですけど、のっぺりとは歌わないという。それが結構難しくて、意識して歌うのに苦戦しました。

廣川 この曲は本当にお茶しているようなイメージで、あんまり力が入るような歌い方はできないんですけど、でもちゃんと歌詞は聴かせたいので、実声と息をどれくらい混ぜるかのバランスがすごく難しかったです。息づかいをすごく意識して歌いました。

小玉 私は今回歌というよりも、ラップというかしゃべりの部分がソロパートでは多かったので、音程とかリズムとかではなくて、しゃべり方とか語尾の下げ方とかに気をつけました。それにスタッフさんからのオーダーも「息多めで」とか、「声のトーンを明るく」とかだったりで、今までやったことがないレコーディングですごく新鮮で楽しかったです。

■今後の予定としては「わーすた夏恋ツアー2024」の開催も発表されましたが、どんなライブになりそうですか?

廣川 私たちの活動はもう10年目に突入しているので、10都市回ろうということで、今回は今までで一番多くの都市を回るツアーなんですけど、これまでの10年間のうち、5年ごとに楽曲を分けたセットリストになっていて、シンプルに言うと古い曲たちと新しい曲たちを分けた構成になっているんです。今までの曲は全部で80曲くらいあるんですけど、いつもならなかなかセットリストには入らない曲とかも歌うので、私たちもすごく新鮮な気持ちで楽しめるツアーになっています。こんなにみんなの近くに会いに行けることもなかなかないので、今まで応援してきてくれた方も、はじめましての方もみなさんに遊びに来てもらいたいです。

松田 今回のツアーは全国いろいろなところを回れるので、喜んでくれているファンの方たちも多くて、それがすごく嬉しいなと思います。今言っていた10年を前後に分けたセットリストはみんなで決めたんですけど、決めている時に「この曲をリリースした時はここに行ったね」とか、「この時はこういうライブをやったね」とか思い出しながら曲を決めていったんです。こうやって思い出を語りながら曲を決められるのも、これまで10年間やってきたからだし、わーすたにしかできないライブが今回はできるので、それは私たちの特権だし、これまで応援してきてくれたファンの方たちにも「このわーすたを応援してきたんだ俺たちは」と、誇りに思ってもらえるようなライブにしたいなと思っています。みなさんに成長した姿を見せられるように頑張りたいと思います。

三品 今回はライブハウスツアーなので、距離も近いし、いい熱量でお届けできたらと思います。各自それぞれ好きな楽しみ方で楽しんでいただけたらと思います。

小玉 10年目にこうやって10都市で開催することにも意味があるし、さっきも言っていたように古い曲、新しい曲を織り交ぜながらのセットリストにも、全部に意味があるので、本当に今のわーすただからこそできるライブ、今しかできないライブを見せられるのが今から楽しみです。気合いれて頑張りたいと思います!

■それでは今年中にやり遂げたいことや、目標をそれぞれ教えてください。

松田 私は今年の初めに占いで占ってもらったら、「上半期に体調を崩す」と言われて……。でも本当に体調を崩しちゃってボロボロだったんです。(笑) なんなら「ここからの2年は運が良くない」とも言われてしまったので、下半期はあまり体調を崩さずに楽しんでいけたらいいなと思います。(笑)

廣川 私もちょっと似ているんですけど、やっぱり長く活動していると身体が資本だなと気づき始めるんです。(笑) 健康が本当に大事だなと思うし、ここまで続けて来られたのも自分の身体が頑張ってくれているからこそだし。自分の身体をもっと大事にしなきゃと思ったら、食生活をもっと大事にしないといけないなと気づいたので、下半期は少しは料理を頑張って自炊しようと思います。(笑)

三品 私は今年の3月の誕生日の時の抱負で、親知らずを抜きたいという話をしたんですけど、片方は抜いたんですが、もう片方が残っているので、なんとか今年中には抜きたいなと思っています。でも私、歯医者とか病院の予約をするのが苦手なんですよね……。

小玉 私は普段から結構料理をするんですけど、料理をするって言うと、お菓子とかも作っているイメージがあるみたいで、よくどんなお菓子作りが得意かを聞かれるんですけど、お菓子作りはまだしたことがなくて……。(笑) 1回なにかしらのお菓子を作ってみたいなとは思っています。

■最後に読者に向けてそれぞれメッセージをお願いします。

松田 変わった曲が多いイメージのわーすたにも王道アイドルソングの夏曲ができました。誰が聴いても感情移入とか、共感できる曲になっていると思うので、ぜひ聴いてみてください。“夏恋ジレンマ”は、しつこくない切なさに仕上がっているので、さらりと聴くこともできるし、じんわりと感じたい人には聴き込むこともできる楽曲なので、いつ聴いてもすごくいい曲だなと浸れるので、この夏のお供にぜひ。(笑)

三品 夏に向けていい曲ができましたし、それを持ってツアーにも行けるので、この曲とともにいい思い出を一緒に作れたらと思います。

廣川 今までもすごくいろいろな曲を歌わせてもらってきたんですけど、こういう楽曲も表現できるというのが私たちの強みでもあると思うので、みなさんの今年の夏の思い出と一緒にこの曲が存在してくれていたら、すごく嬉しいなと思います。ぜひ聴いてください!

小玉 この曲は伝えたいメッセージとかコンセプトがあるけど、聴く人によってはすごく切ない曲にもなるし、楽しい恋愛ソングになるかもしれないし、いろいろな捉え方ができる曲になっているので、わーすたの新しい一面として楽しんでほしいです。音源でもライブでもたくさん楽しんでいただけたらと思います。

Interview & Text:土谷拓史

PROFILE
2015年に結成のデジタルネイティブ世代アイドル。グループ名は「The World Standard」の略。現在まで、13か国の国でライブ出演するなど、世界に照準を合わせ活動している。アニメ「アイドルタイムプリパラ」「キラッとプリ☆チャン」など、多数のアニメの楽曲を担当。2019年10月にわーすた初となる生バンドでのフリーライブを代々木公園野外ステージにて実施し、3000人以上のファンを集めた。LINE CUBE SHIBUYA・豊洲 PIT・TOKYO DOME CITY HALLなど、多数の会場でワンマンライブを開催。
https://wa-suta.world/

RELEASE
『夏恋ジレンマ』

初回生産限定盤(CD+BD)
AVCD-39677B
¥2,500(tax in)

通常盤(CD)
AVCD-39678
¥1,300(tax in)

avex trax / iDOL Street
8月21日 ON SALE