WEBER VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

■普段使わない筋肉をいっぱい使いますからね、仕方ないですよ。(笑)

Taka. 高校球児や大人の野球を(MVで)見せるのは「狙い過ぎ」というか、「いやらしすぎないか?」という話になりまして。でも、子供たちって何事も真剣に取り組むじゃないですか。そういう姿を撮りたいねってなった時、「少年野球」というイメージが上がってきまして、こういう形のMVになりました。

■確かにかわいらしさと真面目さの絶妙なバランスを感じました。

Taka. 素直でピュアな所がいいなと思って。そういうのって大人になる上でいろんな事情にのまれて無くなっていくじゃないですか。でも、「本当にコレをやりたい!」って想いはとても大事だなと思いました。まさしくそんなアルバムだったり、そんな曲になったりしたと思うので、今のWEBERは逆に尖っています。(笑)

■1回初心に立ち返って……という所があるのかもしれませんね。“第二章”という曲もありましたが、今のWEBERって第二章なんですか?

Taka. 第二章だと思います。この曲は僕が作曲だけして、歌詞はTORAfic☆signALLのGA-HA-さんにお願いしたんですけど、できた曲を聴いたらもう……。

Hayato ピカイチだったね!

Taka. もう「こういうことです!」みたいな。メロディの意図や、「こういうイメージにしたいです」って所も汲み取ってくれて、自分のエッセンスも感じさせてくれて、共作って素敵だなと思いました。メンバーそれぞれがいろんなスタートラインにいて、いろんなことが始まったり、やってみたいことがあったりする現状は、全部ひっくるめて「今が第二章」と言えるんじゃないかなと思います。

■初心に立ち返ったような所でもあるんですね。みなさんこれからの10年は何がやりたいですか?

Hayato ずっと1年目でいいと思う。先輩から「同じように10年やれば次の10年もイケる」って言われたことがあって、確かにそうだと思うんですよ。今回アルバムのタイトルを『10→1』と書いて「じゅういち」としたのも「10年目だけどグループの形態が変わって1年目で、1年生だよね、ここから11年目が始まって、また20年目の未来に向かって歩いていこうね」っていう意味合いです。10年やってきたことを信じてたまには振り返りつつ歩んで行けば、3人になってもまた10年行けるんじゃないかなと思います。

Taka. アルバムの打ち合わせは僕が発信していくことが多くて、Hayatoは潤滑剤というか、場を和ませてくれたり、落ち着かせてくれたりしてくれます。でも、今作の打ち合わせの時はHayatoがいの一番に「タイトルを考えて来た」って言って、「こうしたい」ってことをどんどん出して来たんですよ。そこから僕も表題曲だったり、“第二章”だったり、いろんなものが頭の中に出てきて「絶対コレだ!」ということになりました。

■今作はHayatoさんのアイデアがたくさん反映されているんですね。タイトルもすごくカッコいいなと思いました。

Taka. ライブとかで告知すると「10周年なのになんで11?」って思う方もいるでしょうし、迷
った部分ではあったのですが、ちょっと凝りたかったんです。今までのアルバムタイトルは1単語だったんですけど、今回10年を振り返った時、1単語で表せるほど単純なものじゃないなと思って、そうしたら『10→1』が出てきました。

■ちょっとトリッキーというか、引っかかりのあるタイトルですよね。「どういう意味?」ってなりますもんね。

Taka. 今って調べればいろんな答えが簡単に出て来る時代なんですけど、WEBERのことはどこかで知ってもらって、調べないと何のことだかわからないじゃないですか。でも、「知らない人を知りたくなること」=「好きになって行くこと」であって、アーティストもそうじゃなきゃいけないと思うんですよね。その人の歌を聴いて、もっと他の曲も聴いてみたくなって、「どんなパフォーマンスをするんだろう?」と気になって……それが気になった時、WEBERにはダンスや意外性のあるステージングもあります。何かのきっかけでWEBERを知ってもらえたら嬉しいし、知ってくれたらきっと好きになってくれるだろうという自信もついてきたので、これからが楽しみです。

■まずは知るきっかけを作りたいという所があるんですね。

little Skeet 結局やり続けることが1番力になると思います。3人になった時「WEBERを辞めるか、続けるか」という選択をしたのですが、3人でもう一度ってパワーもあるし、意地みたいなところもあるし。そういった全部をひっくるめて、やっぱり続ける力って大事かなと。僕も40手前でガッツリ踊っていたらカッコいいと思う。40過ぎても50過ぎても世界で活躍している方たちがいて、そういう方たちの背中を見ていると、「自分はまだまだだな」って思う部分もあるので、踊り続けてWEBERであり続けるってことは大きな意味なのかなと思います。

■最後に、ここまで真面目なお話が続いたので、真面目じゃないお話も伺いたく思います。(笑) メンバーの中で「これは僕にしかできないぞ」ってことを教えてください。

Taka. 僕は肝臓のアルコール分解量ですね。絶対に二日酔いになりません。検査したらアジア1の分解量って数字が出ました。(笑) 酷かった日は、Hayatoを呼んで夜に飲み始めて、途中でHayatoが「もう眠い」って帰ってからもまだ飲み続けて、翌日の15時くらいに「まだ飲んでるから来いよ!」ってまたHayatoに電話して。(笑)

Hayato 怖かったよ……。ベロベロだったんですよ!その日も17時くらいに合流してそのまま21時過ぎくらいまで飲んでいて。つまりTaka.は25時間くらいずっと飲んでいたわけですね。(笑)

Taka. 限界はあった方がいいよね。寝ちゃうとかね。(笑)

Hayato 僕はFPSゲームでは負けないと思います。ずっと『RAINBOW SIX SIEGE』っていうゲームをやっていたんですけど、今回の世界大会では日本チームの応援ソングをやらせてもらったんですよ。このゲームの公式の方がずっと僕がプレイしているのを見てくださっていたみたいで、「こんなにこの作品を愛してくれて、歌も歌われているので、ぜひお願いしたいんです」と言われ、Taka.に曲を書いてもらって、僕とコスプレイヤーさんとVTuberの方と一緒に歌わせてもらいました。ただ、サッカーゲームは二人には負けます。

little Skeet 僕は電気工事士の資格を持っているので、こういう部屋の配線だったり、コンセントだったりを、2口から3口にできたりします。

■あ~わかります。(笑) 資格を持っていると部屋の中とかでもそういうとこ見ちゃいますよね。

little Skeet 見ちゃいます!「点検口どこかな?」とか。(笑)

Hayato 僕はFPSゲームの癖で防犯カメラを探します。(笑)

Taka. 僕は人に言えない癖で防犯カメラを探します。(笑)

■ちょっと今のは聞かなかったことにして……。(笑) 歌詞にちなんで、明日の自分についつい任せてしまうことはなんですか?

little Skeet 編集!動画編集。

Taka. 僕は洗濯ですね……。

Hayato 僕は家事全般。家事をやる暇があるんだったらゲームをやります。(笑)

■それでは最後の質問です。もう10年?まだ10年?

Hayato まだ10年。

little Skeet もう10年かな……。

Taka. 僕ももう10年だな。

Hayato いや、僕はまだ10年って言うのも、当初掲げていた目標にはまだ達してないんですよね。結成したての頃なんか、キャッチコピーに「19.5歳。美麗な容姿と実力派同士のダンス&ボーカルグループ」みたいな感じだったんですけど、その時の目標にはまだ達していないので、まだ10年かなっていう。まだまだいけると思うので。

Taka. 僕も気持ちとしてはHayatoと同じだな。「まだ」っていう意地が大事だよね。そういう意地を前面に出せる、自分と対極にいるヤツがメンバーにいると、僕はすごく安心できるんですよ。ネガティブに考えたりしている時、思ったことを恥ずかしげもなく「バン」って言ってくれると「確かに」ってついていきたくなるし、考えを言えることも素敵だと思います。そういう所にすごく助けられているんですよ。

Hayato 嬉しいねぇ。(笑)

Taka. でも、すごく悔しい。「もう10年」って言った時に、「今できていることって3年前にできなかったのかな?」と思うんです。僕はずっと反抗してきたタイプなんですよ。「今だから良い」という言葉って、僕の中ではすごく逃げ道で言い訳なんですよね。当時から同じ目標があったのに……とか思っちゃいます。ただ、その反骨精神を使ってできることもいっぱいあるんですよ。それこそ楽器を触ったり、曲を作ってみようかなとなったり。もちろん今になってできた事もあるし、今になってより良い形でWEBERを続けられていると感じることもあるんですけど、「この形を前からできていたら最強だったよな……」と。もうシンプルに負け惜しみですね。(笑)

■でもお気持ちはすごくわかります。

Hayato 偉人側に回れる良いことを自分たちで残して行きたいと思います。だから、「もう10年」って言ったのは、自分にプレッシャーをかけている所もありますね。

little Skeet 僕はなんというか理解がまだ及んでいない。「もう10年?!」みたいな感じ。(笑) あっという間の10年だった気もするし、その時その時を見ればめちゃくちゃ長かったりもするし。山あり谷ありだったWEBERが3人になって、またまとまりつつある今は、多分10年後の自分から見たら、「あっという間の20年だったね」ってなると思うんですよ。「ついこの間酒が飲めるようになったじゃん!」っていう、そんな感覚です。(笑) この間メジャーデビューして、この間初めての曲をやっていた気がするのに、「もうそんなに前のことなの?!」って。その気持ちを大事にしていきたいですね。

Hayato 僕は悔しいもん。SNSでいろんな人が満員の会場で充実した顔でライブをやっているのとか目に入ってくるじゃん。それが悔しいの、本当に。

Taka. でもそういう気持ちって、今活動を始めていたら味わえないものじゃないですか。自分たちは汚い部分も知っているんですよ。知っているからこそ、次はどういう曲を書こうか、どうやって伝えていこうかと考えられるんです。駆け出し始めたばっかりの子たちにはわからないような幾つもの経験をしてこれたし、その知識と経験っていうのは何よりも財産だと思うので、そういうものをフルで使って、悔しい現状や過去を振り返らないような未来をね、WEBERとして真っ向勝負できたらいいなと思っています。

Interview & Text:安藤さやか

PROFILE
2013年結成、2017年メジャーデビュー。10周年を迎える今年から「日々を彩る演出家」をコンセプトに掲げて活動開始。ハイトーンボイスが特徴のHayatoに、楽曲制作も手掛ける鳴きのボーカリストTaka.、ダンス九州チャンピオンの実績があるlittle Skeetからなる3人組ユニット。
https://wwweber.jp/

RELEASE
『10→1』

ロマン編(CD)
QARF-69145
¥2,250(tax in)

ヒーリング編(CD)
QARF-69146
¥2,250(tax in)

オーバーヒート編(CD)
QARF-69147
¥2,250(tax in)

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6月13日 ON SALE