■マツムラさんはいかがですか?
マツムラ 僕は“doubt”みたいな曲が加入一発目で出来て嬉しかったですね。この3曲の中では“doubt”がいちばん好きなんで。こういう曲のこういうギターが弾けて、嬉しかったです。
樋口 何と言ってもね、めちゃくちゃ遊べるんですよ、“doubt”って。誰かがきっかけになればどっから始めてもいいし、ルールなんていらんし、ソロも気持ちいいところまでみんなが絶頂するまでやっていいから。
■ライブでずっと聴いてたい感じです。
樋口 そうそう、延々と終わらない感じで、10分くらいやれるもんね。そういう曲もずっとやりたいと思っていたし、またこれまでと違うライブ映えの仕方をする曲だと思うので、このタイミングでこの曲も出来て良かったですね。
■安田さん、ドラムはいかがですか?
安田 僕もメタルやハードコアが好きで、今まで聴いてこなかった雰囲気ではあったんですけど、ええ感じやなって。ただ、リズム的にハネてるリズムというか、シャッフルで、この曲は肩の力を抜いて、ちょっとダルめなくらいがカッコいいってことを頭では理解しているんですけど、僕、変に性格がはっきりしてるという自覚がありまして、体がちゃんとハネな、ちゃんとハネなとなっちゃうのが、曲を聴いた時にもうわかってしまったんです。(笑)
■あははは、なるほど。
安田 だから、たぶん叩けるけど面白くなくなってしまうから、どう肩の力を抜こうかっていうのがいちばん難しかったですね。プリプロの時はやっぱり固くなりすぎて、ハネてるけど面白くない、みたいなことになってしまって、そこでまたウイスキー飲めよって。「“doubt”が出来た時は俺もウイスキー飲んでたわ」みたいなことを言われ、飲んでベロベロになって……。(笑)
樋口 というかね、ずっと酔っぱらってる、今日の話は。(笑)
■あははは、ずっと酔っぱらっていますね。
安田 でもそん時は樋口は酔っぱらっていなくて、俺がベロベロで。(笑) だから肩の力抜けてた時の方がやっぱりいいテイクが録れたし、そういうことを学べて良かったし、そもそもいい曲やし、あんま聴かん系統の曲やったけど、自分らでやってみて自分でもめっちゃ聴くし、いい曲やなって感じです。
■2曲目の“YOU KNOW?”、これはもうイントロから上がります。
樋口 これはもうね、最初っから最後までぶち上がりなんで。
安田 くそ速いです。(笑)
樋口 これはもうライブチューンですね。
安田 ほんまにど初っ端から、アクセルベタ踏みでボーンみたいな感じで、俺、あのブレイクダウン好きやし、聴いていても演奏していてもめちゃくちゃテンション上がるし、ライブ映えというか、そういうのが想像出来る曲、得意とする感じではあるよね。
樋口 ライブで強い曲をっていうイメージもあったんでね。俺ら、ちょっと前までギターロックって言われていたんですよ。俺、ギターロックって言われるのがあんまり好きじゃないんで、そういう概念をぶっ壊したいというか、別に同年代バンドと比べてくれてもいいんですけど、WOMCADOLEは圧倒的に違うものを持っているバンドなんで。そういう意味も込めて、ごりっごりの強烈な攻撃が出来る曲を書きました。
マツムラ 僕は“doubt”がいちばん好きで、そういうのを弾きたかったって言ったんですけど、弾きやすいっていう意味ではこの曲がそれにあてはまる曲で。この曲が3曲の中にあって良かったなって思いました。すごくラフな感じで弾いていて、レコーディングでも立って弾いたりして、うん、いい曲ですね。
安田 自分らでやっていて、ごりごりになれるというか、パンチのある曲やと思いますね。
■マツムラさんが加入されて、このタイミングでリリースしたかったのにはいろんな理由があるかと思いますが。
樋口 やっぱりライブが出来ていない分、何かしたくて。リリースしてもツアーが出来ないかもしれへんっていうリスクもあったけど、今のこの4人をすぐにでも見せたかったから。しかも“ヒカリナキセカイ”はコロナがあってから意味も変わってきたりして、自分たちのバンドだけのことだけじゃなくなったというか、世の中がこうなっている今だからこそ出さなきゃいけないなと。
■発表出来て気持ち的に少しはすっきりしましたか?
安田 すっきりはしたけど、やっぱライブしたいな。
樋口 根本的にはまずライブしたいっていうのがあるんでね。サブスク解禁したり、この期間でいろいろやってはいるんやけど、やっぱり目の前に人間がいない状況が続きすぎているので。みんなで目と目を合わせてってことを5ヵ月以上やっていないんで、もう今すぐにでもやりたい気持ちです。
安田 しかもユウスケが入ってから1回もライブが出来ていないっていうのがね、こんなカッコええ曲も出来て、カッコいいギタリストも入って、間違いなく今がいちばんカッコいいから。
マツムラ でも、一発目の爆発力みたいなものが今どんどん上がっていっているんじゃない?
樋口・安田・黒野 ああー。
安田 みんながみんな、じらされているわけやからね。良くも悪くも考える時間も増えたし、そういうものを全部爆発させるためのこれからって感じですね。
黒野 なんなら俺らもまだ想像でしかないからね、この4人でのライブっていうのは。だからお互い楽しみじゃんって感じで乗り切りましょう。
樋口 フラストレーションも逆にためまくればいいしね、いずれライブが出来るようになったときのためにためてもらって、そのときのために備えて、みんな健康でいてください。あとはもうこれを聴いてもらって、聴けばわかるからって感じですね。
Interview & Text:藤坂綾
PROFILE
樋口侑希(Vo&Gt)、マツムラユウスケ(Gt&Cho)、黒野滉大(Ba)安田吉希(Dr&Cho)の4名からなる滋賀発4ピースロックバンド。初期衝動を遥かに凌駕する速度で瞬間沸騰する4名による爆音。躊躇わずに、最短距離で、オーディエンスの左胸に放たれ続ける樋口侑希の唄が特徴。2011年結成。2013年閃光ライオット2013ファイナルに選出。2019年11月20日、アルバム『黎明プルメリア』で待望のメジャーデビュー。2020年6月11日、新ギタリストにマツムラユウスケを迎え、現体制となる。同年8月5日に3rd Single「ヒカリナキセカイ 」をリリース。
https://womcadole.futureartist.net/
RELEASE
『ヒカリナキセカイ』

初回生産限定盤(CD+DVD)
UPCH-7564
¥2,850(tax in)

通常盤(CD)
UPCH-5972
¥1,320(tax in)
ユニバーサルJ
8月5日 ON SALE