■では、YUUTOさんとTAKUYAさんの“あの日の君に”。
YUUTO この曲はUNIONEのYUUKIと一緒に作ったんですけど、YUUKIは7~8年前、デビュー前からの友だちで、お互い違うグループでメジャーデビューしたんですけど、何か一緒にできたらいいねって話をずっとしていて。今回この曲でやっと実現できました。最初、ピアノコードだけの音源しかなかったので、それを聴いたとき、もうこれは失恋の曲だなって。そこから僕とYUUKIの過去の失恋を思い出しながら書いていきました。あの、さっきの話は冗談で、僕、失恋めちゃめちゃするんですよ。(笑)
■そうなんですね。(笑)
YUUTO とにかくめちゃめちゃ振られるんです。僕、すぐぞっこんになっちゃうタイプで、それがたぶん重すぎて振られるパターンが多いと思うんですけど。振られたら大体1週間くらい家で朽ち果てて、その1週間後に自暴自棄の期間に入り、たくさんお酒を飲むんです。(笑)
■なるほど。(笑)
YUUTO だから、振られてから1週間の時期が“あの日の君に”で、その後が“EMPTY”なんです。
■あはははは、繋がっていたんですね!
KAZ ちなみにこのアルバム全体を通したら、恋をした“You’re special”、その恋が進んで“Be with you”、その後に別れる“あの日の君に”、そして自暴自棄に入る“EMPTY”、で、最後は“Star”っていう流れです。
RIOSKE いやいや、それじゃ最後死んじゃうから。(笑)
KAZ でもまあ、そういう流れで聴くと人生をすごく感じられると思います。だからご自身の時期に合わせて聴いてもらえたら。(笑)
YUUTO でももしかしたら“EMPTY”の歌詞みたいになっている時期に、“なんで なんで”みたいな気持ちに女の子をさせちゃっているのかなって。
全員 あー。
JUNPEI なるほどね、そういうことね。
YUUTO そうそうそう、そこまで繋がっているっていう。
KAZ そのセトリでちょっと聴いてみてください。(笑)
RIOSKE 俺、その流れイヤだな~。(笑)
■ね、素敵な曲たちが……。RIOSKEさんの“Star”についてもお話聞かせてください。
RIOSKE これは大事な人を亡くした話で、僕もコロナで叔父さんと友だちを亡くしたんです。最初、この曲に乗せてどんなメッセージを発信しようかって考えたときに、やっぱりこの想いがいちばん大きくて。世界中にも自分と同じ気持ちの人はたくさんいると思うし、自分の今のリアルな気持ちをこの曲に込めたいという一心で書きました。実際にその状況に立たされた時、僕はとにかく泣いたし、とにかく会いたかった。どんなに「大丈夫だよ」って言葉を言われても、今は全くそういう気持ちになれないよって状況なんですよね。だから、それをそのまま歌詞にしようと思って。会えないのに会いたいっていうわがままな気持ちや、泣いて苦しんでいる部分をさらけ出して書いて、そのうちやっと大事な人がいなくなったということを認められるようになった頃に、きっとその人は星(Star)になって僕を導いてくれるだろう、だからその人の分もこれからがんばって生きようって。そこから会いたくなったときは「夢で待ち合わせしよう」って言葉が出てきて。最終的にはポジティブではないけど……なんて言うんだろう。
KAZ うん、わかるよ。
TAKUYA ちょっと前を向けたというかね。
RIOSKE そう、夢で会えるっていうところで、ちょっと前を向けたのかなって。
JUNPEI 大切な人を亡くした人が聴いたら、すごい勇気に変わる曲だと思うな。
RIOSKE 最後に会った日は、まさかそんなことが起きるとは思っていなかったから、あの時が最後だったら、最後のグッバイなんだったら、もっといろんなことしたかったし、抱きしめたかったしって、そういう想いしかなくて。ちょうどこの歌詞を書いているときにKAZちゃんが病院に運ばれたこともあって、精神的に結構きていたんです。
KAZ 俺が倒れたその日にレコーディングだったもんね。
RIOSKE そう。この歌詞を書いているときも泣きながら書いていたし、KAZちゃんがどうなるかわかんないっていう中でレコーディングしていたので、結構大変だったんですよ。だから、大事な人を亡くしたことがない人でも、これを聴いて周りの人の大切さを感じてもらえたらなって。
KAZ ラフミックスがLINEで送られてきて、それを病室で聴いたんですけど、自分がもし死んだらこう思われるんだろうなって想像したら、すごく悲しい気持ちになって、めっちゃ泣きましたからね。それくらい想いがこもっているというか。
■素直な気持ちがそのまま書かれているから、より伝わってきますよね。
KAZ すごく伝わりました。
RIOSKE Aメロは泣きながらレコーディングしたテイクをそのまま使っているんで、そのときの自分の気持ちがすごく表れていると思います。
■夢で会えるからちょっと前を向けたとおっしゃいましたけど、この最後の「夢で待ち合わせしよう」が優しいなって思いました。この言葉にふわっと救われるというか。
RIOSKE 僕自身もこの曲を作ったからなのかはわからないんですけど、自分の悲しみが少し和らいだというか、自分の気持ちが届いた気がしたんです。聴いてくれる人たちにもそう思ってもらえたらいいですね。僕にとって人生初のソロ曲だし、大事な曲になりました。
■大事な曲になりましたね。ではTAKUYAさん、“You’re special”のお話を聞かせてください。
TAKUYA 今まで作詞はしていたんですけど、作詞・作曲どちらもっていうのは今回の曲が初めてで、応援歌ベースだったものがコロナ渦で恋愛の曲が増えて、そこでテーマが被らないようにするにはどうするかってところから、失恋でもなく、つきあってもいなくて、つきあう直前くらいのいちばん楽しい時期の曲があったらいいなってことで、そのテーマで書いていきました。学生の頃とかよくあると思うんですけど、仲がいいだけだと思っていたら、「あれ?俺、好きなんじゃない?」みたいな気持ちになることって誰でも共感できると思うし、そういう甘酸っぱさを感じてもらえたらなって。
■ご自身の学生時代の頃を思い出したりしながら書いたんですか?
TAKUYA こうだったら楽しかったなっていう妄想が多いかな。(笑) 最初の車に乗り込む描写とか、地元に帰って男友だちと夜中に車で遊ぶことが多いので、そこにもし女の子がいたらどうだろうなって考えたり、そのいつものメンバーの中に自分のちょっと気になる子がいたらとか考えたりして。2番の「コンビニ前~」のところの、別にただの友だちだし、でも実はちょっと気になっているんだよな〜みたいなせめぎ合いみたいなところも、若いときならではという感じがするので、学生の人に聴いてもらえたら嬉しいかも。
■特にこのコンビニのところから帰り際のあたりとかはそうですよね。
JUNPEI 俺もここ好き。「なんでもない話が朝をせかしてる」っていいよな。
TAKUYA お互い帰りたくなくて、次の話題を探り探り出しているんだけど、いざ朝がきたら「もう朝じゃん、やばっ!」ってなるみたいなね。(笑)
JUNPEI ……登場人物が俺の想像とちゃうねんけど。(笑)
KAZ 「もう朝なんだけどぉ、まじウケるぅ!」みたいな、ギャルなのか?
YUUTO コンビニ前で朝までしゃべるような子はギャルでしょ!(笑)
■そんなことないと思います。(笑)
KAZ もうさ、1曲1曲のイメージ下げるのやめよう!今日、全曲のイメージ下げてるよ……。(笑)
TAKUYA でもまじでギャルイメージじゃないですよ!「もう朝だよー、はやいよね、時間が過ぎるの……」みたいな子です。(笑)
RIOSKE コロナでそういうこともできないから、これを聴いてキュンキュンしてもらえたら嬉しいよね。
TAKUYA そうそう。
■はい。いっぱいお話聞かせてくださりありがとうございます。何か言い残したことがあればどうぞ。
KAZ “なんで なんで”はコーラスがない通常バージョンと、ハモリ満載のフルアカペラバージョンがあるんですけど、その対比はすごく楽しめるし、違った曲に聴こえると思うので、音として楽しんでもらえたらなって。BPMや歌い回しも変えているので、まったく別の曲として聴いてもらえたら嬉しいです。
JUNPEI あと、今回ジャケットがシュールな感じをイメージして撮ったので、その面白さにも注目して欲しいです。特に通常盤Bがいちばんシュールなので(笑)、そういうアートワークも含め、ぜひ楽しんでください。
Interview & Text:藤坂綾
PROFILE
2018年5月にワーナーミュージックからメジャーデビューした、5人組ボーカルグループ。メジャーデビュー後、リリースされたシングル全てが TOP10 以内にランクインし、昨年 5 月に発売した1st アルバム『FIRST PALETTE』は、自己最高位となるオリコン週間アルバムランキング2位を記録。SNSのフォロワー数合計は既に 43 万人を超えており、ネット上でも彼らの歌声が話題になっている。特にTikTok における彼らのアカペラ動画は話題沸騰中で、総再生回数は既に 5,000 万回を超えている。歌声良し、曲良し、そしてキャラクターも良し!3 拍子そろったモンスター・グループの奇跡の歌声が、あなたの人生を彩ります!
https://color-creation.jp/
RELEASE
『SECOND PALETTE』

初回生産限定盤(CD+DVD)
WPZL-31760
¥4,000(tax in)

通常盤A(CD)
WPCL-13213
¥3,000(tax in)

通常盤B(CD)
WPCL-13214
¥3,000(tax in)
WARNER MUSIC JAPAN
9月23日 ON SALE