王道的なアイドル道のほかに発見した、新たにできること
アイドルグループ・アイドルカレッジから新グループHOP-PASが、同じく新しく登場するグループMELiSSAとともに結成を発表。7月2日に同時発売にて、それぞれにデビューシングルがリリースされた。HOP-PASがリリースするシングルは『LOVE TALK』。グループは10人のメンバーにより構成され、ロックなスタイルを持つMELiSSAとは方向性を異にし、ワールドワイドに活躍することを目標に掲げたエンタテインメントを目指して活動を展開する。また彼女らは、先日グループとしてYouTuberとなり、YouTubeへの動画投稿を積極的に行っていくことを宣言。海外に向けたアピールを積極的に行っていく姿勢を見せている。今回はメンバーの石塚汐花(SALT:リーダー)、冨田樹梨亜(JULIA)、海老原優花(SHRIN-P)、今野穂乃花(MOON)、高橋なみ(NAME)に、グループとしてスタートを切った現在の思いと、今後の意気込みを語ってもらった。※()内はHOP-PASメンバーとしての名前
■もともとアイドルカレッジより、自分たちがHOP-PASという新チームとしての活動をスタートすると決まったときの気持ちはいかがでしたか?
石塚 こうしてアイドルカレッジを飛び出して何かをするということは初めてだったし、またYouTube動画投稿も始まるとか、本当に分からないことだらけです…。10年にもなるアイドルカレッジの活動の中で、まだ「初めて」と思えることがあったんだと驚きました。(笑) ただ逆に「まだまだ私たちできるんだ!」という風にも思いました。またHOP-PASでも活躍できたら、それが毎回アイドルカレッジの活動としても返ってくるものがあると思うし。でもその一方で動画投稿とか、ただ可愛いだけでは済まないところもありますし、その面では覚悟もしなければいけないなとは思っています。
■HOP-PASはアイドルじゃないんですよね?
石塚 そうなんです。HOP-PASはアイドルカレッジというグループの中にある一つのチームなんですが、アイドルカレッジは本当にひたすらアイドルとしての王道を走り続けてきたのに対して、HOP-PASではメンバーもキャラも多種多様。それに先日はYouTuberとして、アイドルという立ち位置を、敢えて外してやっていくという風に決意しましたし。
■では、わりとアイドルみたいな括りでは「こういうことはやらない」みたいなところは、「HOP-PASはNGなし」ということで?
石塚 そうですね。アイドルとして見ないでほしいと思いますし。
冨田 やることも、法に触れない程度に。(笑) でもありがたいことに、わりとミーティングもたくさん開いて、自分たちのやりたいことをどんどん言える環境も整えてもらえたり、やりやすい環境でやらせてもらえています。
■今後アイドルカレッジとHOP-PASという両グループは、活動的にはどう住み分けていかれるのでしょうか?
海老原 ほぼ同時進行です。今日はアイドルカレッジ、次はHOP-PASという感じで、どんどんやっていくつもりです。
■そうすると「あれ、今私たちはどこを目指しているんだろう?」という感じもあったり、ファンの方も「どう見ればいいんだろう?」と迷ったりすることもあるのでは?
石塚 確かに。でも、アイドルカレッジでは王道のアイドルの姿を見られて、HOP-PASでは全力で破天荒に楽しんでいる私たちを見られると思うので、その切り替えがファンの人にとっても楽しいと思います。新しいお客さんに対してはアイドル目線でも、エンタテインメントとしても勝負できると思うので、自分たちとしては逆に武器が増えた、という感覚の方が強いです。
冨田 もともとアイドルカレッジでチーム分けというのも、以前から行ってはいましたが、それは二つとか三つに分かれることで、より広い範囲に活動を行うという狙いがあってのことでした。別れて少人数でやると、一人一人の個性ももっと出やすくなると思うんです。HOP-PASで活躍するというのは、そういう面のメリットもあると思うし。新メンバーには大変だと思うけど、入ってきて早々に自分も目立つ位置に立っていけるし、個性も出していけるので、すごくいい機会なのではないかと思います。
■HOP-PASは、年齢が結構下から上まで幅がありますよね。そういう面での難しさはないですか?
石塚 一番下でR.E.Oが12歳、上では25歳と幅が広いです。でもアイドルカレッジでは、入ったのも数か月という人もいれば、10年という人も一緒にいるんです。それと比べると、HOP-PASとしてはある意味、みんなスタートは同じなんです。それこそ私は石塚汐花としては7年だけど、HOP-PASのSALTとしてはまだみんなと同じ4ヶ月。先輩後輩という格好は一応あるけど、みんな同じ立場で意見を言えるし、みんな平等に同じスタートを切った新米グループの気持ちでやっていこうと決めています。NAMEちゃんなんかは、まだ入って半年くらいのときにこのチーム体制が決まったけど、今その意味では、全く同じ立場です。
■そうでしたか。NAMEさんはアイドルカレッジとしても、分からないことがたくさんある中で厳しかったと思いますが、今はどうですか?
高橋 今は全然楽しい気持ちでいっぱいです。自分もチームの一員で活動できることがすごく嬉しいし。アイドルカレッジだったら、新しいメンバーという括りで見てもらう格好ですが、HOP-PASだと一人の「高橋なみ」として、「NAME」として見てもらえるのが嬉しいんです。
■それは、今後がさらに楽しみですね。HOP-PASとしては、今言われたように海外進出を狙っているというのも特徴の一つではありますが、どういうところを自分たちとしては、特徴として見せていきたいと思いますか?
石塚 海外を狙う大きな理由としては、アイドルって日本の中ではたくさんあるけど、なかなかまだこういうスタイルのグループって、海外には広まっていないと思うんです。なので、私たちが、基本的にはアイドルではないんですけど、アイドルというものの認識を改めつつ、歌の良さをちゃんと伝えていきたいと思うんです。そのために海外での主催イベントなんかを将来的に行うことを今は目標にしています。それをやったことは、まだこれまで前例がありませんし。それに向けて英語や韓国語なんかも勉強したり…欲張っていますけどね。(笑)
海老原 一方で、今日のリリースイベントのセットリストでは『LOVE TALK』の収録曲を3曲入れているんですが、そのうちの2曲は「歌詞の英語は禁止」という企画をやってみたり。(笑)
■「英語は禁止」?
海老原 歌詞の中の英語を、すべて日本語に直訳して歌うという企画に今日はチャレンジしようと思っていまして。(笑)
■それは…相当無理がある感じですね…。(笑)
石塚 そうなんです。(笑) ただちゃんとするというよりはYouTuberとしても活動している、という面を見せていくための演出として、面白いことをしようという狙いなんです。ライブでしっかり歌を聴かせていくという面も見せつつ、面白いこともしていくというスタイルとして。
■かなりのチャレンジですね。世界進出の第一目標はどの国でいきますか?
石塚 スウェーデンかな…HOP-PASという名前時代が、スウェーデン語で「希望」という意味を持つ言葉をもじったものなんです。今回の楽曲“LOVE TALK”もスウェーデンの作家さんに作曲していただいたということもあるし、何かとスウェーデンに結びついているところがあります。だからまずはそこをスタートとしていければと思います。スウェーデンの楽曲なら、スウェーデンの方にもきっと好きになってもらえると思うし、是非届けたいと思います。